(ジャンル・ノンフィクション)
個人的な点数は75点ですね。
映画「グリーンブック」のあらすじ!ジャンルはノンフィクション
舞台は1962年のアメリカ。主人公のトニーは、ナイトクラブで用心棒をしていました。
ですが、ナイトクラブが改装のために3か月閉まることになりました。その間の生活をしのぐため、トニーは新しい仕事を探します。
知人から「ドン・シャーリーという人物のコンサートツアーで、運転手をやってみないか?」と提案されます。
トニーは黒人嫌いでしたが、給料が良いのでその仕事を引き受けることに。
そしてトニーは、ドンシャーリーと2か月の間コンサートツアーへ出かけます。
映画「グリーンブック」のキャスト&登場人物
- トニー・“リップ”・ヴァレロンガ (ヴィゴ・モーテンセン)
- ドクター・ドナルド・シャーリー (マハーシャラ・アリ)
- ドロレス・ヴァレロンガ (リンダ・カーデリーニ)
- オレグ (ディメター・マリノフ)
- ジョージ (マイク・ハットン)
- ルディ(フランク・ヴァレロンガ)
- キンデル (ブライアン・ステパニック)
- ロスクード (ジョー・コーテス)
- アミット (イクバル・セバ)
- ジョニー・ヴェネス (セバスティアン・マニスカルコ)
- チャーリー (ピーター・ガブ)
映画「グリーンブック」の感想&考察(ネタバレありの解説です)
※ここからネタバレあります
トニーは翡翠をなぜ持っていた?実は返していなかった!
さて、それでは映画「グリーンブック」の考察をしていきたいと思います!
この作品ではじめに疑問に感じるのは、翡翠の存在でしょう。
トニーは、道中で寄ったお店で、翡翠を拾います。売り物でしたが「地面に落ちてたから、金は払わなくていい!」とトニーは主張します。
それを知ったドン・シャーリーは、「今すぐ翡翠を返しなさい」とトニーをさとします。
トニーはしぶしぶ翡翠を返したように見えました。ですが、実は返していなかったのです。
トニーは返すふりをしただけで、ポケットなどに隠し持っていたのでしょう。その後、翡翠を妻の写真の前に飾ったりしています。
ドン・シャーリーが警察に「おばさん」と呼ばれた理由。おばさんはゲイの隠語。シャーリーが青年と密会をしていた!
ドンシャーリーが警察に捕まり、裸になって手錠でつながれるシーンがあります。その時、警察は「おばさん」と彼のことを呼びます。
ドンシャーリーは男です。なのになぜ「おばさん」なのでしょうか?
おばさんとは、ゲイの隠語です。ドンシャーリーは黒人なうえに、ゲイという超少数派の人間だったのです。
今でこそゲイは認められるようになってきていますが、当時はゲイというだけで逮捕されることもありました。
特に差別のひどい南部では、ゲイはご法度です。そのためにドンシャーリーは警察に捕まったのです。
ちなみに、ドンシャーリーはキリスト教会が用意したYMCAという宿に泊まっていました。
YMCAは青年が宿泊する場所ですが、ゲイの集い場としても使われていたようです。
冒頭シーンでトニーはなぜコップ2つを捨てたのか?
さて、この映画の冒頭シーンでトニーがコップを捨てるシーンがありました。
なぜ捨てたかというと、そのコップを黒人2人が使ったからです。
家の修理をするため、黒人の業者が派遣されました。その2人にトニーの妻はジュースを与えたのです。
それを見ていたトニーは「黒人が使ったコップなんていらん!」とゴミ箱に捨てたわけです。
ドンシャーリーに出会うまで、トニーは黒人差別主義者でした。それでこのような行為に及んだわけですね。
「黒ナス」や「石炭」は黒人を差別する言葉
本作では、黒人を差別する用語がいくつか出てきます。その中で代表的なのは、黒ナスや石炭です。
冒頭シーンで、トニーの妻の父親が「家に石炭(黒人の修理業者)が来るのに、なんでお前は寝てるんだ!娘が心配でやってきたぞ!」とトニーを説教しました。
また、トニーも冒頭で「あんな黒ナスが家に来るなんて知らなかった!」と差別用語を使っています。
ですが、ドンシャーリーとの旅を通じて、トニーは黒人に対する考えを改めるようになりました。
ラストの「手紙をありがとう」というセリフが最高!会う前から妻はドンのことを気に入っていた!
ラストシーンで、ドンシャーリーがトニー家のクリスマスパーティーへやってきます。
そして妻が温かく迎えてくれ、「手紙をありがとう」という感謝の言葉を伝えます。
妻はトニーのことをよく分かっていて、あんな素晴らしい手紙を書けないことは把握していました。
そのため、「この手紙は、ドンが書いてくれてるんだろうな」と気づいていたのです。
トニーの妻は、パーティーで会う前からドンのことを気に入っていたのでしょう。すばらしいシーンです!
グリーンブックの実話のその後。ドンは音楽家を続け、トニーは俳優や作家となっていた!
さて、グリーンブックは実話にもとづく映画です。映画の中では8週間の旅ですが、実際は1年以上もあった旅のようです。
その後、ドンは86歳で心臓病で亡くなるまで、音楽家としての活動を続けていたようです。
また、トニーは俳優をやったり、作家として活動も行ったようです。有名なゴッドファーザーでも脇役で登場してるみたいですね。
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