今回は映画「エルELLE」の感想とあらすじです!
(ジャンル・サスペンス映画)
(Amazonでの評価は星2.5)
映画「エルELLE」を観終わりました!
最後まで一度も感情移入できない映画でした😅
不倫やら人間の闇を描いた作品ですして、私は退屈でした
— 映画マニア@映画ブログ (@x61zwxe11Hhxw9h) May 2, 2020
ストーリー:見知らぬ男におそわれた女性は、警察に頼らずひとりで犯人を見つけ出そうとする
個人的な点数は30点ですね。登場人物に共感するのが好きな人は、観ない方がいいですね。
さて、ひとまずあらすじへいきましょう!
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エルELLEのあらすじ
主人公の女性は、ゲーム会社の社長。1人で家にいるとき、見知らぬ男におそわれます。
おそわれましたが、主人公は警察に頼りませんでした。過去に父親が27人を殺害した事件で、警察は主人公も協力したと疑ったからです。
警察が役立たずだと知っている主人公は、1人で犯人を探すことにします。
それから、主人公に卑猥なメールが届くようになりました。明らかに犯人からのメールであり、主人公は不気味に感じます。
エルELLEの感想と考察(ネタバレあり)
これほど感情移入できない映画ははじめてです。最初から最後までイライラしっぱなしでした笑。
主人公は襲われたのに、いたって冷静です。普通ならパニックになるはずでしょう!このシーンからイライラしました笑。
でも、途中まで観たら、主人公が冷静な理由がわかってきます。
主人公が冷静だったのは、過去のつらい事件が原因です。父親が27人を殺害し、警察は主人公も共犯者だと疑いました。
実際は、主人公は何も協力していません。父親と一緒に家具を燃やしただけです。
それなのに、警察は主人公の写真を撮り、10歳の少女が共犯をしたかのように報道します。
子供の頃に死ぬほどつらい経験をしたため、主人公は多少のことでは動じないように心がけているのです。
もちろん、ある程度は動揺しています。襲ってきた犯人に反撃する妄想シーンがありましたから。
わざわざ妄想するってことは、主人公がそれなりに傷ついている証拠です。
さて、主人公にはつらい事件が連続するんですね。会社では、自分の顔をしたキャラがおそわれるゲームが、社員にメールでおくられます。
犯人は結局、女性をしたう青年でした。この青年がゲスいんですよね。自分が犯人だったのに、「報酬はもらえるの?」と図々しい一言。
まともに見えた青年ですが、頭のネジが1本はずれています。
会社での事件以外にも、主人公の息子が悪そうな女性と結婚し、さらに主人公は悩むことになります。
息子と妻の間に子供が生まれるのですが、どう見ても息子に似ていません。明らかに息子以外が父親なのです。
それでも息子は、「この赤ちゃんは俺の子だ」と言い張ります。
途中で明らかになりますが、息子も赤ちゃんが自分の子ではないことを自覚していました。
それでも結婚したのは、「他人の子供でも大切に育てたい」という想いがあったからです。
主人公は父親のせいで世間から非難されています。息子も同じように被害にあい、子供時代は苦労したと考えられます。
「子供につらい思いをさせたくない。たとえそれが他人の子供でも」という考えで、息子は結婚に踏み切ったのでしょう。
立派な考えですが、「だったら車が故障したぐらいで仕事を辞めるなよ!」とツッコミたくなりました笑。
地下鉄に乗れば、車がなくても通えます。でも、「地下鉄の空気は汚れてる」と自己中な理由であきらめます。
子供を大切に育てたいくせに、結局は自分を優先してる。そんな息子にめちゃくちゃイライラしましたね。
さて、結局犯人は隣人の夫だったわけです。隣人の夫は、異常な性癖の持ち主でした。
主人公は隣人の夫が犯人と分かったとき、「どうして無理やり襲ったの?」と尋ねます。隣人の夫は「必要だったから」と答えます。
「必要だった」とはつまり、隣人の夫はイヤがる女性にしか興奮しないことを意味しています。
主人公はその異常性癖を理解してあげ、隣人の夫に付き合ってあげます。本当は通報したかったのでしょうが、過去の事件が通報するのをためらわせました。
主人公は過去の事件が原因で、世間体に敏感です。
母親が再婚した時や、息子が赤ちゃんを自分の子と言い張った時に「みんなの笑いものだわ」というセリフを言います。
このセリフから、主人公はこれ以上世間から注目を浴びたくないことが分かります。
もしも警察に通報すれば、「過去の少女が、男性におそわれた」というニュースが報道されるでしょう。そんなニュースが流れたら、主人公はひどく傷つきます。
過去の事件が原因で、通報というあたりまえの行為ができないのです。この映画がこんなに共感しづらいのは、これが原因なんですよ。
主人公が警察に頼れれば、もっと共感できるシーンが増えたでしょう。でも、それができないので主人公の行動を理解しづらいのです。
さて、ラストシーンに対する解釈を書きたいと思います。
主人公は母、父、隣人の夫、友人女性の夫、元夫と面倒な関係を持っていました。
母親と父親が亡くなり、「このまま全てから解放されたい」と思ったのでしょう。
ラストでは、主人公は隣人の夫を通報する決心を決めます。そして、友人女性にその夫と不倫していたことを告げます。
さらに、元夫に「あなたの考えたストーリーを社員に話してみて」と提案します。
警察に通報すれば、隣人の夫との関係をきれます。友人女性に不倫を告げれば、友人女性の夫との関係をきれます。
元夫に、「社員に考えたストーリーを話して」と提案すれば、元夫はその社員にからみはじめます。そしたら元夫との関係も切れるわけです。
ラストシーンで、主人公と友人女性がいっしょに歩きながら「また2人っきりね」と言います。
人との繋がりから解放された主人公にとって、この終わり方はハッピーエンド なのでしょう。
この映画で少し疑問に思ったのは、主人公の父親が自殺したことと、隣人夫が死ぬまぎわに「何で・・・」と言ったことです。
父親が自殺したのは、主人公に迷惑を苦しめていることを自覚したからだと思います。
主人公は父親にずっと会っていませんでした。そのため父親は「俺のことを忘れて暮らしてるんだろう」と考えていたのでしょう。
ですが主人公が会いに来ることを知り「俺のこと忘れず、ずっと苦しんでいたんだ」と自覚して自殺を決心したのだと思います。
続いて、隣人夫の「何で・・・」というセリフです。隣人夫は、妻が言ったように精神的な病気を抱えていました。
女性を襲ったときも、また受け入れてくれると思っていたのでしょう。それなのに殺されたため、「何で・・・」と不思議がったわけです。
色々と考えさせられる映画ですが、過去の事件が原因ですべての行動が理解しづらくイライラしました笑。
このイライラを楽しいと感じる人が、この映画に数々の賞を与えたのでしょう。私は絶対に与えませんけどね!
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