今回は映画「アイトーニャ史上最大のスキャンダル」の感想とあらすじです!
(ジャンル・サスペンス映画)
個人的な点数は、100点中 90点です。
この映画、トーニャハーディングという元フィギュアスケート選手の実話に基づいています。
トーニャハーディングは、オリンピック出場選手の選考時にライバル選手を襲撃します。
その事件が史上最大のスキャンダルなのです。
ただ、この映画ではそのスキャンダル以外にも、トーニャハーディングの生い立ちも描かれています。
さて、ひとまずあらすじへいきましょう!
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アイトーニャ史上最大のスキャンダルのあらすじ(Netflix)
主人公のトーニャハーディングは、1人娘です。
ある日、トーニャの母は、トーニャをスケート場へ連れていきます。
なぜなら、トーニャが「どうしてもスケートがやりたい!」と駄々をこねるからです。
ですが、この頃トーニャは4歳です。スケートのレッスンを受けるには幼すぎます。
レッスンの先生は、トーニャを教えることを拒否します。
母親は「レッスンは諦めて、1人で滑りなさい」とトーニャに言います。
トーニャは1人で滑り始めたのですが、その時点で才能を発揮しました。
レッスンを受けている子供よりも、はるかに上手に滑ったのです。
そして、地元のスケート大会に出ると、最小の4歳で優勝を飾ります。
トーニャにはフィギュアスケートの天性の才能を持っていたのです。
ただ、トーニャの母親は厳しい人で、トーニャが結果を出しても優しくはしません。
そんな性格のせいか、母親と父親は離婚します。トーニャは母親の方に残らされます。
それからもトーニャはフィギュアスケートの練習を続け、様々な体験と活躍をしていきます。
アイトーニャ史上最大のスキャンダルの感想と考察(ネタバレあり)
私はノンフィクション映画が結構好きなんですよね。
特に、アイトーニャのようなぶっ飛んだノンフィクションが大好きです笑。
トーニャは変わり者ですが、周りの人間も変わり者ばかりです。
特に母親と元彼は、トーニャの人格を歪ませた張本人です。
母親はかなりのサイコパス笑
幼少期の娘にトイレへ行かせないわ、ナイフを投げつけるわ。
実の娘によくこんな扱い方ができるな!とショックを受けましたね。
ただ、トーニャは悔しさを力に変えるタイプというのは見抜いてたようで、敏腕コーチを思わせるシーンがあります。
例えば、観客の1人にお金を渡し、トーニャに対して罵倒させたり。
こんな教育をするってことは、母親も同じタイプなんでしょうね。
母親も悔しさをバネにし、強く生きてきたのだと思います。
次に、元彼についてです。
この元彼、かなりのダメ男です。女性に平気で暴力を振るうのは最低すぎますね。
元彼とトーニャそれぞれが、相手への印象を語るシーンがあります。
ところどころ矛盾があるんですよね。
元彼はトーニャに銃を向けられたと言い、トーニャは元彼に何度も殴れたといいます。
どちらが本当なの?と考えますが、私は元彼の方が悪いと思います。
元彼が暴力を振るっていたというのは、事実のように描かれています。
多くはなくても、何回かは暴力を振るっていたのでしょう。
ただ、一度でも暴力を振るった時点で男としてダサいし異常です。
元彼は「自分はマトモな人間だ」と語っていますが、ただの思い込みでしょう。
アイトーニャで始めて知ったのは、フィギュアスケートでの衣装の大切さです。
トーニャは貧しいため、素敵な衣装を買うことができません。
そのせいで審査員に実力以下の点数を付けられていたのです。
この採点方法が恒例だとしたら、貧しい人はフィギュアスケートで不利になります。
この採点方法には疑問を感じますね。仮に衣装が大切なら、貧しい人が不利にはならないような、貸し出しの衣装が用意されるべきです。
このあたりはトーニャに同情しましたね。誰よりも練習をしているのに、経済状況で不利になるわけですから。
さて、この映画の醍醐味?である、史上最大のスキャンダルについてです。
これが事実だったらメチャクチャ胸糞悪いですね。
トーニャはスケートに一生を捧げてきたわけです。
それを元彼とその友人の虚言癖男に台無しにされたわけです。
特に虚言癖男。こういう人間、マジでいるから怖いんですよね。
しかも、トーニャに脅迫状を送ったのもコイツらしいです。
この映画で救いようのない人間第一位は、間違いなく虚言癖男。僅差で元彼ですね。
トーニャはライバル選手の襲撃容疑がかけられ、スケートの練習に集中できません。
このあたりは本当に可哀想でしたね。
かなりイラついたのが、母親がボイスレコーダーを持ちながら励ましに来たシーン。
「今までトーニャに厳しくしてきたけど、本当は良い母親なんだな」と思いましたが、まさかの盗聴です。
このシーンはガッカリしましたね。母親の印象が大きくマイナスに変わりました。
そして、トーニャの車をパンクさせてまで写真を撮ろうとした記者。
「こいつらマジで何なんだ?人情ってものがないのか?」
そう思わざるを得ないシーンでしたね。
この映画を見て思いましたが、審査員の主観で採点されるスポーツって汚い世界ですよね。
野球でも、ギリギリセーフか、アウトの判定では審査員の汚さが出たりします。
スポーツの判定こそ、今話題の人工知能AIにやらせたらいいと思います。
さて、この映画の最後に、トーニャは確信を突いたセリフを言います。
「アメリカはヒーローと同時に、悪役も求める」
アメリカに限らず、日本のマスコミも常に悪役を求めていますよね。
悪役がいるから、ヒーローが輝く。確かにその通りだと思います。
でも、善人を悪役に仕立て上げるなら、そもそもヒーローなんていらないです。
「人間それぞれに真実がある」
このセリフも響きました。真実は一つのはずなのに、人によって違うんですよね。
真実は悪意のある人間によって、いつの間にかねじ曲げられます。
それがドンドン広がり、最後は跡形もなくなるのです。
私は、このスキャンダルでは、トーニャの口から語られたことが真実だと信じています。
スケートに人生をかけてきた人間が、こんな卑怯でマヌケなことするなんて考えられませんからね。
後味の悪い映画ではありますが、マスコミの卑劣さやスケートフィギュア業界の闇を巧みに描いた作品だと思います!
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