映画「ショーシャンクの空に」は、1994年に公開された作品です。
古い作品ですが、「今までの映画で一番よかった!」と挙げられる人が多い超名作です。
さて、そんな「ショーシャンクの空に」で、気になる点がいくつかあります。
- 実話なのか?
- 真犯人は誰だったのか?
- 矛盾がいくつかある(ポスターやロックハンマーなど)
アンディは冤罪だったんだよね。真犯人は誰なんだろう・・・
今回は、そんな疑問点を1つ1つ解消していきます!
映画「ショーシャンクの空に」はある意味実話。警察上層部の闇を描いている。
映画「ショーシャンクの空に」のあらすじをザックリ解説すると、次のような感じです。
- 妻とその不倫相手が殺害される
- 主人公のアンディは無実なのに投獄される
- 囚人仲間を作りながら、ひそかに脱走計画を練る
- 20年間かけてトンネルを掘り、脱走を達成する
- アンディは囚人仲間のレッドを呼び、南の島で暮らす
映画「ショーシャンクの空に」は実話ではない。
ショーシャンクの空にって実話なの?
この作品は実話ではありません。スティーブン・キングの「刑務所のリタ・ヘイワース」という小説が原作です。
こういった感動ストーリーって「実話なのかな?」と気になりますよね。冤罪がテーマの作品ですので、これが実話だったらかなりの大事件です。
アンディの冤罪を認めない警察の態度は、ある意味実話
この作品はフィクションで、実話ではありません。ですが、「警察が冤罪を認めない」という点では実話といえます。
日本でも、「北関東連続幼女誘拐殺人事件」が冤罪だったと大ニュースとなりました。
北関東連続幼女誘拐殺人事件って何?
1979年頃から、幼女が誘拐されては殺害されるという事件が頻発していました。
その犯人を見つけるため、DNA鑑定が行われました。すると、女児の体についていた体液のDNAと一致する男性がいたのです。
警察はその男性を逮捕し、刑務所へ送り込みました。ですが、この男性は犯人ではなかったのです。
DNAが一致したら、犯人なんじゃないの?
当時のDNA鑑定は、精度がとても悪かったのです。1000人に1人は間違えるレベルでした。
冤罪で捕まった男性は「私は犯人ではない」と主張しましたが、警察に強要されて無理やり罪を認めさせられました。
その男性の父親は、息子が捕まったことにショックを受けてなくなりました。母親は無罪を信じていましたが、冤罪と明らかになる前に亡くなりました。
両親が亡くなったなんて、すごく辛かっただろうね・・・
どうやって冤罪だって分かったの?
その事件を調べていた「清水潔」という記者がいました。その方は事件の矛盾点などに気づき「この人は無実だ」と確信します。
そこで警察に「もう1度DNA鑑定をしてください!」と頼みますが、警察の人たちは対応しません。
清水潔さんは、無実と証明する十分な根拠を説明しました。それでも警察は「誤認逮捕とバレたら、こちらが困る」と対応しなかったのです。
それでも清水潔さんは諦めず、DNAの再鑑定を実施させることに成功し、男性の無罪を証明しました。
とんでもない話だね・・・
自分の身を守るために1人の男性を不幸にするなんて許せない!
映画「ショーシャンクの空に」でも、主人公のアンディが無実だと示す証拠がありました。
それを知っていたにも関わらず、刑務所の所長はその証拠をもみ消しました。
どこの国でも、警察には腐った部分があります。この映画は、その腐った部分も見事描いているのです。
映画「ショーシャンクの空に」の矛盾点を考察!
映画「ショーシャンクの空に」では、いくつかの矛盾点があります。
せっかくの名作なので、できれば矛盾点を発見したくなかったのですが・・・笑
映画「ショーシャンクの空に」には、矛盾点がある!ポスターを貼り直したのは誰?
まず、1つ目の矛盾点は「ポスターの貼り直し」です。
主人公のアンディは、20年かけて牢獄の壁に穴をあけました。そして、そこから外へ脱出したのです。
どこに穴を開けてたの?
アンディは、小さなロックハンマーを使ってポスターの裏に穴を開けていました。
そして、脱出後はそのポスターをキレイに貼り直し、気づかれないようにしたのです。
ちょっと待って、脱出したなら誰が貼り直したの?
ここが一番の矛盾点です。ポスターをキレイに貼り直すには、牢獄の方からでないとムズかしいのです。
穴の方から貼り直したとしたら、かなり歪んだ状態になるでしょう。この辺りはもう少し丁寧に描いてほしかったですね。
20年かかったとしても、ロックハンマーでトンネルなんて作れないから!
もう1つの矛盾は、ロックハンマーを使って脱出用の穴を作ったことです。
たとえ20年かけたとしても、あんな小さなハンマーで大人1人が脱出できるほどの穴を作るのは困難です。
それに、穴をずっと掘っていたらやがては大きな岩に当たることだってあります。その場合、ロックハンマーで掘ることはできません。
アンディはいつ穴を掘ってたの?
アンディが穴を掘っていたのは、みんなが寝静まった後です。1日の作業時間を3時間だとしても、20年では脱出経路なんて作れません。
映画「ショーシャンクの空に」の真犯人!トミーが殺された理由とは?
続いて、アンディの妻とその不倫相手を殺した犯人などについて考察していきます!
主人公のアンディは冤罪!無罪なのに20年も投獄生活・・・
主人公のアンディは、妻とその不倫相手を殺したことで罪に問われました。ですが、アンディは妻を殺してなどいません。
アンディは完全な冤罪で投獄されたのです。その結果、なんと20年も投獄生活を送るはめに。
あんな居心地の悪いところで20年・・・
想像するだけでも気がおかしくなりそう・・・
アンディの妻と不倫相手を殺した真犯人は誰なのか?トミーが鍵を握っている!
アンディは妻を殺していないので無実です。では、アンディの妻とその不倫相手を殺したのは誰なのでしょうか?
その真犯人は、トミーという囚人が知っています。
トミーは高卒資格の勉強をしてた人だよね!
トミーは以前、別の刑務所にいました。そこで1人の囚人が次のように言っていたのを聞いたのです。
真犯人「強盗に入った家で、女と男を殺した。面白いことに、その女の旦那が捕まえられたのさ。そいつは銀行員だっけか」
この話は、まさにアンディの事件のことでした。
トミーが所長に殺された理由は、真犯人を知っていたから
トミーはその囚人が誰なのかわかります。
「アンディは犯人じゃない。真犯人はアイツだ!」と証言すれば、アンディの無実が明らかになります。
そこでトミーは、所長に「アンディの無罪を晴らします!」と宣言します。その時、銃で撃たれて亡くなります。
どうして銃で撃たれたんだろう?
トミーが銃で撃たれたのは、所長が仕組んだことでした。
所長はアンディにお金の横領を頼んでいたのです。もしもアンディが外へ出たら、横領のことをバラされるかもしれません。
そこでアンディを外へ出さないため、トミーを射殺したのです。
結局、真犯人は誰だったの?
真犯人の男の顔などは映画では登場しません。おそらく、見知らぬ強盗のしわざだったのでしょう。
映画「ショーシャンクの空に」のラストシーンが感動的。アンディとレッド(モーガン・フリーマン)のその後!
続いて、刑務所を脱出したアンディとレッドのその後について考察していきます!
アンディとレッドはその後どうなった?
アンディはショーシャンク刑務所から脱出し、その数年後にレッドも仮釈放されることになりました。
レッドはアンディに「秘密の場所」を教えていて、そこを掘ると手紙が出てきたのです。
その手紙には、「レッド、私は海辺の街で自由に暮らしている。君も一緒に来ないか?」と提案が書いてありました。
その手紙を読んだレッドは「自由はすばらしい」とワクワクします。
その後、2人はどうなったの?
その後、2人は南国の島で働いていることでしょう。身分さえ隠していれば、刑務所に連れ戻されることはありません。
特にレッドは高齢なので、必死になって捕まえようとする警察官はいないのです。
映画「ショーシャンクの空に」が伝えたいことは、希望と自由のすばらしさ
映画「ショーシャンクの空に」が伝えてくれるのは、希望と自由のすばらしさです。
主人公のアンディは刑務所の中にいても「希望」だけは捨てませんでした。希望が原動力となり、脱走を成功させたのです。
どれほどツラい状況にいても、希望さえあれば生きる力がわいてきます。
また、もう1つ教えてくれるのは自由の大切さ。
自由に生きられることが、どれほどワクワクするものか。ラストシーンではそれが伝わってきます。
「アレン・グリーンを偲んで(しのんで)」とは?
映画のラストシーンで「アレン・グリーンを偲んで(しのんで)」という言葉が出てきます。
これってどういう意味なの?
偲んでとは、亡くなった人を弔うことです。では、アレン・グリーンとは誰なのでしょうか?
アレン・グリーンは、「ショーシャンクの空に」の監督の友人です。ちなみに、監督の名前はフランク・ダラボンです。
アレン・グリーンは「ショーシャンクの空に」の俳優をキャスティングした方ですが、映画の完成前に亡くなりました。
アメリカの映画では、ラストシーンにこのような弔いの言葉が登場することがたまにあります。
「ショーシャンクの空に」みたいな映画はこれだ!
「ショーシャンクの空に」みたい映画ってある?
この作品のように、希望を持つことの大切さを教えてくれる作品を紹介したいと思います。
1つ目は「幸せのちから」です。この作品は、ホームレスになった父親と子供が主人公です。
父親は生きていくため、就職活動をします。ホームレスという絶望的な状況ですが、必死に努力をして成功を勝ち取ります。
ちなみに、「幸せのちから」は実話だよ!
もう1つのオススメはフォレスト・ガンプですね。
主人公は少し知能の低い少年で、困難に直面することが多いです。それでも、持ち前の素直さで突っ走り、奇想天外な幸せな人生を送っていきます。
「単純な選択だ。必死に生きるか、必死に死ぬかだ」の意味。
トミーが殺された時、アンディはレッドに「単純な選択だ。必死に生きるか、必死に死ぬかだ」というセリフを言います。
アンディはトミーが無実を晴らしてくれることを期待していたので、かなりショックを受けたことでしょう。
そのため、アンディは自殺(必死に死ぬ)も考えたと思います。ですが、アンディは脱走(必死に生きる)を選んだのです。
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