(ジャンル・サスペンス)
個人的な点数は10点ですね。
映画「カフカ変身」のあらすじ!ジャンルはサスペンス
一家の大黒柱であるグレーゴルは、大企業に勤めることで家族に豊かなくらしをさせてきました。
ある朝、目を覚ますとグレーゴルは自分の異変に気付きます。普段のように体を動かすことができず、手脚が虫のような見た目なのです。
なかなかグレーゴルが出勤してこないので、上司が家にやってきました。
なんとか扉を開けるグレーゴル。その姿を見て、家族や上司はおどろきます。彼はゴキブリのような見た目の虫となっていたのです。
映画「カフカ変身」のキャスト&登場人物
- エブゲーニイ・ミローノフ
- イーゴリ・クワシャ
- タチアナ・ラヴロワ
- ナターリヤ・シベツ
映画「カフカ変身」の感想&考察(ネタバレありの解説です)
※ここからネタバレあります
映画「カフカ変身」はひどい駄作!何が言いたいのか?原作をただ映像にしただけの作品!
カフカはドイツに生まれたユダヤ人の作家です。彼はこれまでに名著をたくさん出版しており、名前を聞いたことのある方も多いでしょう。
そんな彼の作品の中でも、特に有名なのは「変身」です。
つい昨日までは家族に愛されてきた青年が、虫のような姿に変わってしまって人生が一変するストーリー。
原作は意味の深い作品となっているようですが、映画化したのは大失敗でしょう。
ただ原作を映像にしただけで、何が言いたいのか伝わってきません。こういった作品を駄作というのでしょう。
本当はどういった事を伝えたかったのかな?
この作品で伝えたかったのは、「何らかの病気やケガによって働けなくなった人たちの悲しい人生」だと思います。
主人公のグレーゴルは虫となり、働けなくなります。また、見た目もグロテスクなので家族は近寄ろうとしません。
今までは大手企業につとめている自慢の家族でした。ですが、姿が一変してからは家族の脚を引っ張るだけの存在となったのです。
現実で虫になることはあり得ませんが、病気やケガによって家庭の脚を引っ張る存在となってしまうのは、誰にだって起こりえることです。
カフカ変身で伝えたかったのは、そういった誰にでも起こりえる悲劇なのでしょう。
カフカ変身が暗喩(比喩)しているのは、ニートやひきこもり?または戦争で手足を失ったり、うつ病になったりした家族?
カフカが表現したかったのは、ニートやひきこもり、あるいは戦争で手足を失くしてしまった人たちという説があります。
たしかに、ニートやひきこもりは、グレーゴルのように家庭の脚を引っ張る存在です。
また、ニートやひきこもりがいると、世間体だって悪くなります。このように虫とニートには共通点があるのです。
戦争で手足を失ったり、うつ病になってしまった家族という見方もできます。
ただ、次に書きますが、カフカがもっとも表現したかったのはユダヤ人の迫害なのだと思います!
カフカ変身が風刺しているのは、ユダヤ人の迫害っぽい。
カフカ変身が風刺しているのは、ユダヤ人の迫害という説もあります。
カフカはユダヤ人作家でして、ドイツに住んでいたのでヒトラーの時代に迫害を受けました。
今までは何の問題もなく過ごしていたのに、迫害がはじまってからはツライ生活を送るようになったのです。
まるで変身で虫になってしまったグレーゴルのようです。
カフカはユダヤ人の迫害にインスピレーションを受けることがあり、他の作品でもそういった象徴が見られるかもしれません。
グレーゴルはなんの虫になったんか?種類を調べてみた!ムカデやゴキブリ、芋虫ではなさそう。
さて、グレーゴルは虫になってしまいましたが、あの虫は一体なんなのでしょうか?
ムカデやゴキブリ、芋虫に似ていますが、どことなく違うんですよね。原作でも明確に示されていないので、おそらくは架空の虫なのだと思います。
3人のヒゲの男や掃除のおばあさんが伝えたいことは?
お金に困った家族は、家を貸し出すことにします。はじめて訪れたのは3人のヒゲ男たちです。
彼らはおかしな人たちで、食べる前に毒味をしたり、ソックリな見た目をしていたりします。
このヒゲ男たちが伝えたかったのは、「醜い人間」でしょう。見た目は虫だけど、心の優しいグレーゴルと対比させているのです。
ヒゲ男たちは自分勝手ですが、姿かたちは人間です。そのため、食べ物もしっかり噛んで食べられます。
食べ物を噛む音を聞いて、グレーゴルは悔しそうにしていました。
また、ヒゲ男の他には掃除のおばあさんが出ていましたよね。掃除のおばあさんが象徴するのは「ウワサ好きな人間」でしょう。
肝の据わったおばあさんですが、とにかくウワサの好きそうな女性でした。
最後にグレーゴルが亡くなったとき、誰よりもはやくにその事実を家族やヒゲ男たちに知らせました。
リンゴが象徴しているのは、両親への裏切り?
リンゴを投げつけられ、グレーゴルは大きな傷を負います。
さて、このリンゴが象徴しているものがあると言われています。それは、両親への裏切りのようです。
地球を作ったアダムとイブの話では、食べてはいけないリンゴを食べてしまったせいで、親(神様)の怒りをかいます。
グレーゴルは家族を養っていくつもりでしたが、逆に重荷になってしまいました。それを両親への裏切りと見ることもできます。
ラストのオチが最悪!後味が悪すぎるわ!
とにかくラストに救いのない作品でしたね。主人公は虫になるまでは幸せで、とても優しい青年でした。
それが虫になった途端にすべてが狂い、家族からは迫害され、最終的にはリンゴで傷を負って亡くなってしまったのです。
グレーゴルの悲しい最期。本当に胸糞の悪すぎる作品でしたよ。
それに虫の姿も気持ちが悪いし。ひたすら救いがなくて気持ちの悪い作品。しかも伝えたいことがない。
なんたる駄作なのでしょう笑
ラストで「妹が大人になった」みたいな終わらせ方をしましたが、あまりに唐突すぎません?
妹はたしかに苦労をしましたが、それほど大人になったようには見えません。
むしろ、兄を迫害してしまうような悪い性格になったことで、人間性は劣化したと言えるのではないでしょうか?
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